「ダーウィンの悪夢」について書く前に ドキュメンタリーの怖さについて

前回の続き。ダーウィンの悪夢について書きたいんだけど・・・まず前提として、「ドキュメンタリー」は嘘を付きます。描かれてる事全てをを鵜呑みにしてはいけないのだ。という事を書いておきたい。
「ドキュメンタリーを撮る側の主観があるかぎり、ドキュメンタリー映像は決して「客観的なもの」ではありえない。」
                                   森達也氏ー「ドキュメンタリーは嘘をつく」よりー

ドキュメンタリーは嘘をつく

ドキュメンタリーは嘘をつく

例えばこういうことだ。Aさんの依頼でAさん自身のドキュメントを作ることになりました。取材する中でAさんに関する1~10の事実が出て来たとしましょう。1〜5がAさんにとって都合のいい事柄。6〜10が隠しておきたい事柄だった場合。作者はどうするか?当然、1〜5の素材で作るでしょう。それもドキュメンタリー作品です。(6〜10の存在自体を初めから見ないようにすることだって多いにあります。初めから結論ありきでね。)
反対に敵対するBさんの依頼でAさんのドキュメントを作れば、6〜10の素材で作るよね。それもドキュメンタリー作品。立場によって作られる作品は一変してしまうのだ。でもそれはとても判りやすい。誰が観たって、明らかに偏ってると思うだろう。たちが悪いのはもう一つの立場。
作者が二人の依頼を断る。「偏ったものは作りたくない。私が自分のお金でAさんのドキュメントを作ります!」と宣言して作ったものは、果たして本当に公平な、中立的な作品になるのだろうか?作者がもし、Aさんに対し、少しでも好意を持っていた場合、1〜10の事柄のうち、1.2.3.6.7.で作ってしまうかもしれない。作者自身に何かを訴えたい想いがある限り、真に公平であることは難しいのだ。これを見せられた者は、どこに不公平さが潜んでいるかなんて判らない。知らず知らずに作者の意図に乗っかってしまう。「まあ、いろいろあるけど、Aさんも頑張ってるなあ」とか、そんな印象を抱くように誘導させられるわけだ。これは単純化して書いてるけど、プロは巧妙にそれをやってのけるんだよね。テクニックなのだ。
これって当たり前のことではあるんだけど、やっぱり忘れてしまいがちなんだよね。かくいう僕もそうだ。例えば不都合な真実というドキュメンタリーがある。

これは地球温暖化を訴える完全なプロパガンダ映画だ。僕らは鵜呑みにして「大変だ!」なんて感じになってたんだけど、どうもこの映画には偏った部分があるんじゃないか?と言われるようになった。事実の誤認など、まさしくタイトルの通り不都合なことを隠している節があるのだ。
 http://jp.youtube.com/watch?v=hUKLOvtAUDk
この動画はイギリスのBBCが製作したドキュメンタリー地球温暖化詐欺」という作品。真っ向から対立しているのだ。これはyoutubeで全編観れます。時間に余裕ある人はぜひご覧になってください。時間ない人もこの動画(9分間)だけでも観てもらえれば、ある程度判ると思う。
他にも沢山言及してるサイトがあるので、そっちを見て頂戴。
http://news.livedoor.com/article/detail/3465125/
http://plaza.rakuten.co.jp/kentaoki/diary/200710280001/
僕も恥ずかしながら、地球温暖化はCO2のせいだとか、そう言われていることを鵜呑みにしていたのだ。まあ、専門家じゃないからね。自分で調べようもないことなんだけど、多少は懐疑の目を持つべきだったと思う。ドキュメンタリーにはそういう怖さがある。本当の事として全部受け入れてしまいかねないのだ。これを踏まえた上で、やっとダーウィンの悪夢だ。これ次回に回します。長くなりすぎた。